税理士とは?科目合格制度という「分割して合格できる」しくみ
税理士試験の大きな特徴は科目合格制度です。会計学2科目・税法3科目の合計5科目に合格する必要がありますが、1回の試験で全部に合格する必要はありません。1科目ずつ、何年かけてでも合格していけば、いずれ税理士試験合格となります。
一度合格した科目には有効期限がありません。働きながら1科目ずつ受験し、5〜10年かけて合格を目指す人が多いのは、この仕組みがあるためです。
| 会計学(必須2科目) | 簿記論・財務諸表論。誰でも受験できる |
|---|---|
| 税法(3科目選択) | 法人税法・所得税法・相続税法・消費税法など。一定の受験資格が必要 |
会計学2科目は誰でも受験できますが、税法科目には受験資格があります。日商簿記1級や大学での法律・経済系科目の履修などが主なルートです。多くの受験者が、まず日商簿記1級を取得してから税理士試験に進みます。
科目ごとの合格率は、年度によって差はあるもののおおむね15〜25%程度で推移しており、直近の第75回試験(令和7年度)では21.6%でした。
ただし「1科目21%」を5科目分クリアする必要があるため、単純計算では簡単ではありません。科目合格制度があるからこそ挑戦しやすい一方、5科目すべてを揃えるまでに長い年月がかかるのが実情です。
2023年度(令和5年度)試験から、税理士試験の受験資格が大きく緩和されました。以前は会計学科目にも一定の学識要件がありましたが、改正後は会計学2科目(簿記論・財務諸表論)は誰でも受験できるようになっています。税法科目には引き続き受験資格がありますが、間口は以前より広がりました。
「税理士と公認会計士、どちらが上か」という比較をよく見かけますが、扱う領域が違います。税理士は税務申告や税務相談が中心、公認会計士は監査(企業の決算書が正しいかチェックする業務)が中心です。
なお、公認会計士試験に合格すると税理士試験が免除され、そのまま税理士登録することもできます。実務では、公認会計士が税理士を兼ねているケースも多く見られます。