飲食店の開業に必要な資格は?調理師免許は本当に要るのか
最終更新日:2026年8月12日
読了目安:7分
しかくびより編集部
掲載資格の情報をもとに整理した解説記事です
飲食店を開くには調理師免許が必要だと思われがちですが、実は違います。法律上ほんとうに必要なものと、あると役立つものを整理しました。
飲食店を開くのに必要な資格は、実は少ない
飲食店の開業を考えたとき、「調理師免許が必要だろう」と思う人は少なくありません。しかし実際には違います。
飲食店の営業許可に調理師免許は不要です。法律上、必ず必要になるのは次の2つだけです。
| 食品衛生責任者 | 各施設に1名以上。6時間程度の講習で取得 |
| 防火管理者 | 収容人数30人以上の店舗のみ。1〜2日の講習 |
つまり小規模な店であれば、1日の講習を受けるだけで開業の資格要件は満たせます。意外に感じるかもしれませんが、これが制度の実態です。
食品衛生責任者はどう取るのか
各都道府県の食品衛生協会が実施する講習会を受講します。
- 受講時間:約6時間(1日で完結)
- 内容:衛生法規、公衆衛生学、食品衛生学
- 試験:なし。修了すれば取得できます
- 受講料:1万円前後(地域により異なります)
eラーニングに対応している自治体も増えており、都合に合わせて受講しやすくなっています。
すでに調理師、栄養士、製菓衛生師などの資格を持っている場合は、講習の受講自体が免除されます。申請するだけで食品衛生責任者になれるため、該当する人はまず確認してみてください。
では、調理師免許を取る意味はあるのか
開業に不要なら、調理師免許は無意味なのでしょうか。そうではありません。
意味がある場面
- 就職・転職:飲食企業やホテルの求人で条件になることがある
- 給食施設:学校や病院の給食部門では有資格者の配置が求められる場合がある
- 信頼の裏づけ:食品衛生責任者の講習が免除される
- 体系的な知識:栄養学、食品衛生学、公衆衛生学を学べる
急がなくてよい場面
自分の店を持つことだけが目的なら、開業を優先して構いません。調理師免許は、実務経験2年を積んでから受験するルートもあります。店を営みながら要件を満たし、後から取得することも可能です。
業態によって追加で必要になるもの
扱う商品によっては、別の許可や資格が必要になります。
| お酒を出す | 深夜0時以降も提供するなら「深夜酒類提供飲食店営業」の届出 |
| 菓子を製造販売 | 菓子製造業の営業許可。パンやケーキを店頭で作る場合 |
| テイクアウト・惣菜 | 業態により追加の許可が必要な場合がある |
| ふぐを扱う | ふぐ調理師など、都道府県ごとの資格が必須 |
特にふぐだけは例外的に厳格で、免許を持つ人以外は調理できません。人命に直結するため、法律で明確に区別されています。
開業前に確認しておきたいこと
資格以外にも、営業許可を得るには施設の基準を満たす必要があります。
- シンクの数、手洗い設備の位置
- 調理場と客席の区分
- 換気設備、給湯設備
これらは自治体ごとに細かい基準が定められており、物件を契約してから条件を満たせないと分かるケースもあります。物件を決める前に、保健所へ相談するのが確実です。
資格のハードルは低い一方、施設基準と資金計画のほうが実際の障壁になります。開業を考えるなら、まず保健所と自治体の窓口に足を運ぶところから始めてみてください。
よくある質問
Q飲食店の開業に調理師免許は必要ですか?
A必要ありません。営業許可に必須なのは食品衛生責任者(6時間程度の講習で取得)で、収容人数30人以上の場合は防火管理者も必要になります。
Q食品衛生責任者に試験はありますか?
Aありません。約6時間の講習を受講すれば修了となります。調理師や栄養士などの資格保有者は、講習自体が免除されます。
Qお酒を提供する場合、別の手続きは必要ですか?
A深夜0時以降も酒類を提供する場合は、警察署へ深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要です。通常の営業時間内であれば飲食店営業許可の範囲で対応できます。
Q物件を借りる前に確認すべきことはありますか?
A施設基準(シンクの数、手洗い設備、調理場と客席の区分など)を満たせるかを、契約前に保健所へ相談することをおすすめします。契約後に基準を満たせないと判明する事例があります。
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この記事は一般的な情報を整理したものであり、内容の正確性を保証するものではありません。
制度や受験要件は変更されることがあるため、出願等の際は各資格の公式情報をご確認ください。