飲食店の開業に必要な資格は?調理師免許は本当に要るのか
飲食店の開業を考えたとき、「調理師免許が必要だろう」と思う人は少なくありません。しかし実際には違います。
飲食店の営業許可に調理師免許は不要です。法律上、必ず必要になるのは次の2つだけです。
| 食品衛生責任者 | 各施設に1名以上。6時間程度の講習で取得 |
|---|---|
| 防火管理者 | 収容人数30人以上の店舗のみ。1〜2日の講習 |
つまり小規模な店であれば、1日の講習を受けるだけで開業の資格要件は満たせます。意外に感じるかもしれませんが、これが制度の実態です。
各都道府県の食品衛生協会が実施する講習会を受講します。
eラーニングに対応している自治体も増えており、都合に合わせて受講しやすくなっています。
すでに調理師、栄養士、製菓衛生師などの資格を持っている場合は、講習の受講自体が免除されます。申請するだけで食品衛生責任者になれるため、該当する人はまず確認してみてください。
開業に不要なら、調理師免許は無意味なのでしょうか。そうではありません。
自分の店を持つことだけが目的なら、開業を優先して構いません。調理師免許は、実務経験2年を積んでから受験するルートもあります。店を営みながら要件を満たし、後から取得することも可能です。
扱う商品によっては、別の許可や資格が必要になります。
| お酒を出す | 深夜0時以降も提供するなら「深夜酒類提供飲食店営業」の届出 |
|---|---|
| 菓子を製造販売 | 菓子製造業の営業許可。パンやケーキを店頭で作る場合 |
| テイクアウト・惣菜 | 業態により追加の許可が必要な場合がある |
| ふぐを扱う | ふぐ調理師など、都道府県ごとの資格が必須 |
特にふぐだけは例外的に厳格で、免許を持つ人以外は調理できません。人命に直結するため、法律で明確に区別されています。
資格以外にも、営業許可を得るには施設の基準を満たす必要があります。
これらは自治体ごとに細かい基準が定められており、物件を契約してから条件を満たせないと分かるケースもあります。物件を決める前に、保健所へ相談するのが確実です。
資格のハードルは低い一方、施設基準と資金計画のほうが実際の障壁になります。開業を考えるなら、まず保健所と自治体の窓口に足を運ぶところから始めてみてください。