FP技能士3級の特徴は、学んだ内容がそのまま自分の生活に返ってくることです。
扱うのは次の6分野です。
| ライフプランニング | 年金、社会保険、教育資金、住宅ローン |
|---|---|
| リスク管理 | 生命保険、損害保険の仕組みと選び方 |
| 金融資産運用 | 預金、債券、株式、投資信託、NISA |
| タックスプランニング | 所得税の計算、控除の仕組み |
| 不動産 | 売買と賃貸の法律、税金 |
| 相続・事業承継 | 相続の基本、贈与税、遺言 |
住宅を買うとき、保険を見直すとき、親の相続に直面したとき。人生で必ず出会う場面ばかりです。仕事に使わなくても損をしにくい、という点が他の資格と違います。
FP3級には学科試験と実技試験があり、両方に合格して取得となります。
「実技」という名称ですが、面接や実演ではありません。事例形式の筆記試験です。学科がマークシートの正誤判定、実技は具体的な計算や資料の読み取りが中心になります。
片方だけ合格した場合、その科目は翌々年度末まで免除されます。学科と実技を別の回に分けて受験することも可能です。
また実技試験は、日本FP協会ときんざい(金融財政事情研究会)のどちらで受験するかを選べます。出題形式が異なりますが、取得できる資格は同じです。
合格率は学科・実技とも70〜80%台で推移しており、国家試験としては高い水準です。
学習時間の目安は約80時間。1日1時間なら3か月弱、1日2時間なら1か月半程度で到達できる範囲です。
範囲は広いものの、一つひとつの内容は基礎的です。「広く浅く」という性質のため、苦手な分野があっても他で補えるのが取り組みやすさにつながっています。
3級と2級では、位置づけがはっきり違います。
| 3級 | 基礎知識の証明。自分の生活に活かす段階 |
|---|---|
| 2級 | 顧客に説明できる水準。仕事で使う段階 |
金融機関や保険会社では、2級が昇格要件や採用条件になっている例があります。3級だけでは、仕事での評価にはつながりにくいのが実情です。
ただし2級には受験資格があり、原則として3級合格などが必要です。仕事で使うつもりなら、3級は通過点と考えておくとよいでしょう。
近年はNISAやiDeCoへの関心が高まり、仕事と関係なく受験する人が増えているとされます。制度が複雑で、断片的な情報だけでは判断しにくいためです。
正直にお伝えすると、FP3級だけで仕事が増えることはほとんどありません。
相談業務を行うには、少なくとも2級、実務ではAFPやCFPといった上位資格が求められる場面が多くなります。また、税務相談は税理士、保険の販売は募集人資格と、それぞれ別の資格が必要な領域もあります。
それでも3級に価値があるのは、お金に関する話を「なんとなく」ではなく理解できるようになるためです。金融機関の窓口で提案されたとき、その内容を自分で判断できる。この効果は、資格の等級とは別のところにあります。