介護の仕事に関わる資格は数多くありますが、中心となるのは3つです。そしてこの3つは、順番に取っていくよう制度が設計されています。
| 1. 介護職員初任者研修 | 約130時間の研修。介護の入口 |
|---|---|
| 2. 介護職員実務者研修 | 約450時間の研修。介護福祉士の受験要件 |
| 3. 介護福祉士 | 国家資格。実務経験3年+実務者研修が必要 |
それぞれが独立した資格ではなく、次の段階に進むための条件になっているのが特徴です。この流れを知らないまま資格を選ぶと、遠回りになることがあります。
かつて「ホームヘルパー2級」と呼ばれていたものが、名称と内容を変えたのがこの研修です。
約130時間の講義と演習を受け、修了試験に合格すれば取得できます。通信と通学を組み合わせたコースが一般的で、働きながらでも1〜3か月程度で修了できます。
重要なのは、訪問介護で身体介護を行うにはこの資格が必須という点です。無資格でも施設内の補助業務はできますが、利用者の身体に直接触れるケアには資格が要ります。介護の仕事に本格的に関わるなら、実質的な出発点になります。
約450時間と、初任者研修の3倍以上のボリュームがあります。ただし初任者研修を修了していれば約130時間分が免除されるため、実際の負担は320時間程度です。
内容面での大きな違いは、医療的ケア(喀痰吸引・経管栄養)が含まれることです。これにより、対応できる利用者の幅が広がります。
そして最も重要なのが、この研修が介護福祉士国家試験の受験要件になっていることです。実務経験が3年あっても、実務者研修を修了していなければ受験できません。
介護分野で唯一の国家資格です。受験には実務経験3年以上(従事日数540日以上)と実務者研修の修了の両方が必要になります。
取得すると、現場のリーダーやサービス提供責任者への道が開けます。また、処遇改善加算の対象として給与に反映される仕組みが整っているため、収入面での違いも生まれます。
養成施設(専門学校など)を卒業するルートもありますが、社会人が目指す場合は働きながら実務経験を積むルートが一般的です。
介護福祉士を取得した後も、専門性を広げる選択肢があります。
利用者と家族の希望を聞き取り、ケアプランを作成する仕事です。受験には介護福祉士などの国家資格で5年以上の実務経験が必要になります。現場でケアを提供する側から、支援を組み立てる側へ役割が変わります。
認知症に特化した知識を証明する民間資格で、3年以上の実務経験が受験要件です。5年ごとの更新制で、学び続ける仕組みが組み込まれています。
車いすや介護ベッドの選定を助言する資格です。指定講習の修了だけで取得でき、福祉用具貸与の事業所には配置が義務づけられています。
介護の資格を選ぶとき、いくつか押さえておきたい点があります。
介護分野は人手不足が続いており、資格取得への支援制度も整ってきています。働きながら段階を上がっていけるという点で、未経験から専門職を目指す道としては現実的な選択肢です。