第二種電気工事士の最大の特徴は、筆記だけでは終わらないことです。学科試験に合格した後、実際に配線を組む技能試験が待っています。
技能試験では、支給された電線や器具を使い、40分の制限時間内に指定された回路を完成させます。欠陥が1つでもあれば不合格になるため、正確さと速さの両方が求められます。
この「手を動かす」部分が、他の多くの資格と決定的に違う点です。テキストを読むだけでは絶対に合格できません。
一見すると厳しそうな技能試験ですが、実は攻略の道筋がはっきりしています。
技能試験の候補問題13問が、試験実施団体から事前に公表されます。本番ではこの13問のうち1問が出題されるため、すべてを練習しておけば必ず知っている問題に当たります。
つまり対策は明確で、13問を繰り返し組み立てる練習をするだけです。多くの受験者が、電線と器具がセットになった練習用キットを購入して自宅で反復しています。
この仕組みのおかげで、技能試験の合格率は70%前後と比較的高い水準を保っています。準備した人が報われる試験だといえます。
第二種電気工事士があれば、一般住宅や小規模店舗の電気工事ができるようになります。具体的には600ボルト以下で受電する設備が対象です。
逆にいえば、これらの作業は無資格では法律上できません。電気工事士法で定められており、違反すれば罰則の対象になります。自宅のコンセントを自分で増設することも、資格がなければ認められていません。
上位資格として第一種電気工事士があります。
| 第二種 | 一般住宅、小規模店舗。600V以下 |
|---|---|
| 第一種 | 工場、ビルなど最大電力500kW未満の設備も |
第一種で注意したいのは、試験に合格しても3年以上の実務経験がなければ免状が交付されないことです。合格と免状取得の間に時間差がある点は、計画を立てるうえで知っておく必要があります。
多くの人は第二種を取得して現場で経験を積み、その実務経験を使って第一種へ進むという流れをたどります。
電気工事の業界は、慢性的な人手不足が続いています。建物がある限り電気設備は必要で、新築だけでなく改修や保守の需要も途切れません。
働き方としては、次のような選択肢があります。
実務経験を重ねて独立する人が一定数いるのも、この分野の特徴です。手に職をつけるという言葉が、そのまま当てはまる資格だと思います。
学科と技能を合わせた学習時間の目安は、50〜100時間程度とされています。
内訳としては、学科に30〜60時間、技能の練習に20〜40時間というイメージです。技能は反復が中心なので、時間というより何回組み立てたかが上達を左右します。
受験資格はなく、誰でも申し込めます。年2回(上期・下期)実施されるため、片方で不合格でも同じ年に再挑戦できるのも利点です。
文系出身でも、電気の理論に苦手意識があっても、練習を積めば届く範囲の資格です。手を動かすことが苦にならない人には、特に相性がよいと思います。