「今から資格を取っても遅いのでは」という声をよく聞きます。しかし実際には、50代以降だからこそ価値が出る資格があります。
理由は3つあります。
逆にいえば、若手と同じ土俵で競う資格を選ぶと苦戦します。年齢が不利にならない領域を選ぶことが要点です。
| 独立・開業できる | 雇われる立場でなければ定年がない |
|---|---|
| 設置義務がある | 企業が有資格者を必要とし続ける |
| 体力より知識・経験 | 長く続けやすい |
| 需要が地域に分散 | 転居しても仕事がある |
これらに当てはまる資格は、60代、70代になっても働き続けられる可能性があります。
第二種電気工事士、危険物取扱者乙4、第三種冷凍機械責任者、ボイラー技士など。これらを複数持つと「ビルメンテナンス4点セット」と呼ばれ、設備管理の仕事で評価されます。夜勤を含むシフト制の求人が多く、年齢層も比較的高めです。
行政書士、社会保険労務士など。学習時間は500〜1000時間規模になりますが、定年がなく、自分のペースで仕事量を調整できます。ただし資格があれば仕事が来るわけではなく、営業活動が必要になる点は理解しておく必要があります。
マンション管理士、管理業務主任者。分譲マンションの老朽化が進むなか、需要が見込まれる分野です。宅建と学習範囲が重なるため、続けて取得する人もいます。
警備員指導教育責任者、防火管理者、施設警備業務検定など。人手不足が続いており、年齢を問わない求人が多い分野です。
50代からの学習で意識したいのは、期間を区切ることです。
1000時間必要な資格を「いつか取る」と考えると、時間だけが過ぎることがあります。定年までの残り年数から逆算して、いつまでに何を取るかを決めておくほうが確実です。
たとえば55歳で定年が65歳なら、10年あります。最初の1年で設備系の資格を2つ、その後に上位資格へ、という組み立てが可能です。1つずつ確実に取り、実務で使いながら次に進むほうが、記憶にも定着します。
可能であれば、在職中に資格を取っておくほうが有利です。
正直にお伝えすると、資格を取れば必ず仕事が見つかるわけではありません。
特に士業の独立は、資格取得後に顧客を獲得する営業活動が必要です。実務経験のない状態から始めると、軌道に乗るまで時間がかかります。
一方、設備管理や警備のように求人が継続的にある分野では、資格が採用に直結しやすい傾向があります。どちらを目指すかで、必要な準備がまったく違うということです。
年齢を重ねてからの資格は、これまでの経験をどう活かすかとセットで考えると現実的な計画が立てやすくなります。まったく新しい分野に飛び込むより、隣接する領域を選ぶほうが、経験を武器にできる場面が多いはずです。